長期的に米国株に投資するのであれば、S&P500orNASDAQ100連動の投信・ETFを購入するというのは、大きな選択肢の1つです。
そこで、本記事では主に過去リターンの観点から、S&P500とNASDAQ100のどちらがおすすめなのかを検証していこうと思います。
NASDAQ100とS&P500について
NASDAQ100
NASDAQに上場されている企業のうち、時価総額上位100社からなる株価指数になっています。
NASDAQ100に投資する場合は、iFreeNext NASDAQ100 インデックス(投信)やQQQ(ETF)を買うことが挙げられます。
S&P500
S&P500は米国の証券取引所で取引されている500社からなる株価指数で、米国株式市場の時価総額のうち80%近くをカバーしております。
S&P500へ投資する場合は、eMaxis Slim 米国株式(投信)やSPY(ETF)を買うことが挙げられます。
構成銘柄比較
両銘柄の構成業界は以下のようになります。データはnasdaq社より引用。

これを見るとわかるように、NASDAQ100は半分以上をテクノロジー企業が占めていて、GAFAの影響を大きく受けます。GAFAにまとめて投資したいといった場合はNASDAQ100に投資することも考えられます。
S&P500では、金融や石油ガスなどNASDAQに含まれない業界の株式も幅広く影響を受けます。
パフォーマンス比較

2008-2019年までのNASDAQ100とS&P500の年間リターンになります。(nasdaq社より引用)
これを見ると、2008年以外はNASDAQ100はすべてプラスのリターンになっていて、ほとんどの年でS&P500のリターンを上回っています。

上の図は各年のリターンではなく、配当を再投資した累積のリターンになります。(nasdaq社より引用)
これを見ると2007-2018の累積リターンがNASDAQ100は315%でS&P500の2倍程度良いリターンを達成できています。
また、Annualized Volatilityがリスクと呼ばれる価格変動の率ですが、NASDAQ100とSP500はかなり近い値になっており、同等のリスクでNASDAQ100は良い成績を残していることがわかります。
結局どっちがいい?
上記のパフォーマンス分析から、ここ15年近くを考えると、NASDAQに投資する方がS&P500に投資するよりもリターンが高いといえます。
今後もハイテク企業が米国の成長を支える可能性は高いだろうし、そういう企業が集まる環境も出来ていると思います。
ただ、米国株初心者あるいは米国の成長自体に投資したい場合はS&P500のほうが良いのではないかと個人的には思います。NASDAQの成長は少数の成長企業に支えられているという見方もできるため、政治的なリスクを受けるなど、経済活動以外のリスクも考慮していく必要があります。
結論としては、定期的に投資結果を見直せる方はNASDAQ100、長期放置・初心者の方はS&P500が良いのではないかと思います。
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