アンケート結果
指数積み立て時に何%下がったら買うのが一番効率良いかを、20年分データ使ってpythonでプログラム組もうと思うんですが、どれが需要ありますか?いずれ全部やると思いますが。
— 5ch米国株速報 (@beikabusokuho) June 8, 2021
先日アンケートを取った結果が出ましたので、
S&P500に積み立て投資する場合、何%下がったら買うのが一番良いのか
を過去25年分のデータを使って、調べていこうと思います。
S&P500 25年の歴史
調査に入る前に、調査対象機関であるS&P500の25年間の振り返りをしましょう。

25年前である1996/06~2021/06の期間だと、
1. 2000年代前半のITバブル崩壊
2. 2000年代後半のリーマンショック
3. 2020年のコロナショック
の3つの大きなイベントを含む期間になります。
この3つの大きなイベントを含む中で成果が上げられる投資方法を探すことが今回の目的になります。
調査方法
調査に当たっての前提や制限を確認していきます。
配当金
考慮しない。0です。
投資期間
正確には、1996/06/04(月)~2021/06/04(金)までの25年間とします。
ただし、スタート地点である1996/06/04では購入しません。(下落していないため)
投資方法
各日付の終値をその日のS&P500の価格として、1日単位で投資するしないを決定していきます。
購入判断は、投資を開始する日付(1996/06/04)or前回購入した日付から現在までの最高値と現在地を比較して行います。
30%程度下落した場合に買う場合は、以下のような流れになります。
①~②の期間は価格上昇しているため買う日付はない。
③の時点で②最高価格と比較して30%下落したため購入する。
最高価格をリセットし、④地点で最高価格となり、⑤で2回目の購入を行う。
…

この方法にしたのは、1996/06スタートだと1996/06が一番低いので、そこと比較すると買う日付がなくなってしまうと思い、現在までの最高値と比べる方法にしました。
最終的に底ではなかったことがわかりましたが、今回はこの方法で行います。
手数料
手数料は20ドルを上限とし、購入価格の0.5%とします。
購入資金
まず、スタート地点では1万ドル持っているとします。
さらに、何%下がったら買うかというのとともに、手持ち資金のうちどれくらいを購入資金とするかというのも大きなパラメータですが、今回は10%で決め打ちにしました。
なので、毎回手持ち資金の10%を購入して、手数料を引いた分が、毎回得られる株式になります。
今回は積み立てのみですので、後になればなるほど購入できる株数は減っていきます。
2021/06に最高額を達成したのは何%下落毎に買い増した時か
いよいよ本題です。
一括購入の場合
シンプルな手法であるベースラインとして、1996/06/04に1万ドル一括購入した場合を考えます。
この時2021/06/04時点で、1万ドルが63064.53ドルになります。
これを超えられる投資方法はあるのでしょうか??
下落率をベースとした積み立て方法の場合
最終結果は次の図になります。
縦軸が最終資産で、横軸が何%落ちたら買い増すのか を表しています。

1位が、1%毎に買い増す方法で最終的に61619.72ドルとなり、一括と比べると-2.3%となっています。
2位以降は、下落率を高めるほど効率が悪くなっていってしまいます。
また、57%以上の下落で買い増す場合、今回の期間では1度も買わなくなってしまうため、除外しております。
一括を超える最強の投資法はなかったのでしょうか・・・?
さらに、0.01%~1%までの間を100等分して結果を調べてみました。
見方は上の図と同じになります。

これを見ると、最強の投資方法は、0.18%下落するごとに手持ち資金の10%買い増すとなり、
最終資産64071.20ドルとなり一括と比べ+1.6%程資産を増やすことが出来ます。
一括投資を超える最強の投資法が存在することが確認できました。
まとめ
今回実験をしてみて、S&P500は右肩あがりであるため、出来るだけ早く投資をすることが重要であることから、手持ち資金の10%投資をすることは間違っていないことと、下落率1%未満の細かい買い増しが重要であることがわかりました。
ただ、期間を変更すれば上記の結果は当てはまらず、すべてを実験するにはいくら時間があっても足りないため、記事コメントにて意見を頂きたいと思っています。
あれを調べてほしい、ここが間違ってるぞ、そういう期間選んだだけだろ などあれば、どしどしコメントください。
感想
初回なので5時間弱掛かってしまいました・・・。
また、1996/06/04が底だと思っていたので、下落率0.18%のほうが成績が良いのがバグじゃないかと思って疑っていましたが、よくよく見ると1996/06/04は底ではなかったことがわかりました・・・。
下落率0.18%毎に買い増す際、最初の方を拡大すると下図のようになります。
黄色い線が、S&P500の価格で、青い線が伸びているところで買い増しをしています。

これを見ると短期的な底はすべて拾ってそうですが、当然そういうわけではありません。

以上、読んでいただきありがとうございました。
内容が少し難しいのと、いくつか説明を省いたところがあるため、不明点があれば遠慮せずコメントよろしくお願いします。
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